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Percision and Order
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インターミッションという用語は舞台芸術などで、幕間の休憩という意味です。ここでもホッと一息していってください。

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NY旅日記 Nov. 19th 6日目その②Mary Poppins

昨晩見たのに、なんて野暮なことはいいっこなし(笑)。

今度は3階のバルコニーの上手(row B)で観劇です。
3階まであがっちゃうと、舞台はかなり遠くに感じられるけど、この上手席は最後の最後にとっても素敵なことを体験できます(笑)。我ながらポイントを抑えた観劇だ。

今日観ることはダンには伝えていなかったので(4回も見るっていったら呆れられると思ったし・笑)、終演後ステージドアーに行ったら、ダンの家族が来ていた。二人の息子が可愛いったらありゃしない。写真を撮りたいぐらいだったけど、この人たちはシロウトさんなんだから、と我慢した(笑)。ダンが出てきた時は案の定「あれ、また観たの?!You are crazy!」と言われてしまった。それは今に始まったことではありません、ビッグリバーの時のことを忘れたんですか?(笑)



ダンが出演している、ってだけでもう客観的なレポは書けませんが、それでも一応書いておかないとね。

まずはっきり言って(笑)各メディアの劇評はMixedでした。
あからさまに「これはフロップだ~」なんて書く人はもちろんいませんでしたが(ターザンのときは散々だったし)、ライオンキングの時ほど絶賛もされなかったし、シアターゴーアーもスノッビーな人たちには、「これはミュージカルじゃない、ディズニーランドのアトラクションだ」なんて酷評される始末。ま、こういう人たちは、日ごろからディズニーがブロードウェイに進出するのを苦々しく思っているのだから、バイアスが最初からあるんで相手にしないでよし(爆)。

シアターゴーアーズでなくても、ジュリー・アンドリュース主演映画をこよなく愛する人々にも、メアリーは優しくないとか、Temper Temperは子供にはダークすぎるとか、ペンギンが出てこないとか(爆)、とにかく文句をつけられる要素が多いわけだ。

でもね、チケット代が110-120ドルに値上がりしてしまった昨今、チケット代を払っただけのプロダクションだ~!と言えるミュージカル作品は少なくなりつつあるんですよ。最近はオフブロードウェイからオンにあがってくるケースも増えてきたし(Grey Gardens, Spring Awakening)、役者が楽器を演奏してオケがないとか(Sweeney Todd, Company)ね。

Companyを観た後に、MPを観て、そのあとダンに会ったときに、「MPはチケット代110ドル分が全て舞台に注がれているね」って言ったぐらい、同じ110ドルでもプロダクションバリューが全く違う。どっちがいい、悪いなんて野暮なことは言わないけれど、せっかくブロードウェイで観るミュージカル作品なら、視覚にも「wow!」と言わせて欲しい。

Companyはシンシナティでリージョナル劇場で上演されたものが、ほぼそのままのキャスト、演出でブロードウェイ入りしたものだ。リージョナル劇場で見たのだったら納得いくかもしれないけど、ブロードウェイで定価で観た人は(私・笑)、セットも衣装も変わらない振り付けもほとんどないミュージカルって、なんとなく物足りないのではないかしら?(実際にCompanyはトニー賞リバイバルミュージカル作品賞を受賞したにも関わらず、その1週間後にクローズしたものね、集客率50%切っていた頃も多かったし) いえ、Companyのレポにあるように、私は堪能しましたよ、Raulが頑張っていたしね。でもプロダクションとしては見ごたえがある、とは言いがたかったわ。

と、Companyのことを書くレポじゃなかったんだ(笑)。
そうそうMary Poppinsね。

ネタバレなしにレポを書くのは難しいけど、映画の舞台化を期待して見に行く人にはがっかりしてしまうストーリーラインかもしれない。どちらかというと、まずメアリーは原作に近い、no nonsenseなナニーだからだ。原作のほうがもう少し「容赦ない」厳しいナニーだけれど、そこまでキャラを持っていくと、観客に総スカンをくらう危険もあるので(笑)、Spoonful of Sugarが加わった映画と原作の間に位置するメアリー・ポピンズになったのだと思う。

そのメアリーを演じるのはAshley Brown。自らDisney Girlと呼ぶように、大学卒業してすぐにディズニーのコンサートツアーに参加して、その後はブロードウェイデビューをBeauty and the Beastのベル役で果たした人。

個人的にはプログラムやビデオクリップでしかみたことがないけど、Laura Michelle Kelly(OLC)のメアリーがこの作品にあっている(Cool Beautyという形容詞がぴったりなメアリー)と思うけど、Ashleyの歌声はリリカルでうっとりする。ただどこかの劇評で読んだのだけれど、Plastic smile (waxed smileだったっけ?)という形容詞が当たっているな、と思ってしまうほど不自然なスマイルを始終していたように感じた。でもこれは初日前後で、タイトルロールを演じる責任の重さみたいのを感じて、相当緊張しているからかも、という気もした。

煙突掃除屋のバートは舞台では狂言回し的存在で、ロンドンカンパニーからスカウト(笑)されてきたGavin Lee。このプロダクションをけなす人でも、Gavinの功労や魅力にはシャッポを脱ぐ、というほどこの舞台にはなくてはならない存在になっている。私は幸い一度もバートの代役を見ていないけれど、Gavinが出演していない時の公演ってどうなんだろう、と思ってしまう。確か2004年の暮れぐらいからGavinはこの作品に関わっているはず。こんなに長く同じ役を演じていても、ちっともくたびれて見えないのは、Gavinがバートという役にはまっている、ということと、彼自身の魅力によるものだろう。

バートとメアリーの絡みもとてもキュートなんだけれど、バートが其々違うマイケル&ジェーン・バンクスと絡むのも見ていて面白い。やはり微妙に絡み具合が違うし、子役の演技をちゃんと受けて応えているのはプロだな、と思う。そうそう、Supercalifragilisticexpalidociousのナンバーで、スペリングをしているときにマイケルとジェーンがバートの先回りをして、スペルを言った後で、バートが"Clever Clogs"とボソっとつぶやく箇所があるんだけど、どういうわけか トニー賞の前当たりから"Smarty Pants"に変わっていた!Clever Clogsよりもこっちの方がアメリカ人に馴染みがあるからかしら?

ダンが演じるバンクス氏は物語の要のストーリーラインに関わってくる、言わば実はこの物語はバンクス氏が辿る人間としての成長物語だったんだ~って思えるんだけど(笑)、プレビューを観た人たちで難癖(笑)をつけたがる人は「ダンは演技過剰気味」って言っていたのよね。もちろん、「ダンの演技に泣けた」っていう人もいたんだけど、見る前ダンのインタビューとか読んで、役作りはバッチリだよね、ってなんだか子供を見守る母心(笑)になってしまって、冷静に見れなかった(のはもちろんそればかりが理由じゃないけど)。

でもって実際に観た後は、ダンの人の良さが滲み出て、ちょっと逆効果(笑)だわ、と思ってしまった。だってバンクス氏って「厳格な融通の利かない父親」っていう役どころなんだけど、実際のダンは「楽しくて面白いこんなお父さんだったらいいな」コンテストがあったら、堂々一位に輝いちゃうぐらい、最高のダディだから厳格なイングリッシュジェントルマン、という感じが私にはしなかった。

これも時間がたつと役に寄り添ってきたのか、9ヵ月後に観たときは多少演技が変わってきて、しっくりきていたんだけどね。(でも私は11月に観たときは、自分のバイアスが入っていないか心配で、ダンのことを知らない人に「バンクス氏ってどう思った?」とチェックを入れてしまったほどだった。その時の答えが「厳しそうなお父さんって感じがしたよ」だったので、ホっとしたんだけど)

このミュージカルにはタイトルソング(Mary Poppinsというタイトルのナンバー)、というのはないけれど、映画でお馴染みのナンバーが次々に出てくる中で、この作品のアンダーラインテーマ(と私は思う)言えるOptimismを象徴するナンバー、Anything Can Happen If You Let Itが新曲で加えられていて、最後のビックナンバーとして締めくくるのは正解だと思う。

メアリー・ポピンズはラグタイムやパレードのような社会性ドラマを含んだミュージカルでも、アベニューQのような風刺を含んだミュージカルでもない。テーマパークのアトラク、と言われようが、心から楽しい、と終わったあと思わせるファミリーミュージカルがブロードウェイにあるってことはいいことだと思う。
by quast | 2007-08-18 01:41 | NY Trip - Nov 2006 | Comments(2)
Commented by ありす at 2007-08-18 02:03 x
昨晩見たのにっ♪(逃)
Commented by quast at 2007-08-18 15:11
>ありすさん、NYに住んでたら月一は定例になっていたでしょう(爆)。