やってくれますナインのマーケティング
去年TPTがプロデュースしたディビッド・ルヴォー演出の「ナイン」の再演がもうすぐ
始まる。去年の興行成績はビッグリバーに負けず劣らず(笑)といったぐらい散々なもの
だったらしいが、これはひとえに製作チームの責任ではないか、と私は思っていた。
というのも、まず公演日が発表になってからほとんど前宣伝のようなものがなく、
チケット販売日さえなかなか発表にならなかった。これにはキャストが決まるのが
遅かったせいもあると思うし、ルヴォー指導のワークショップもどたキャンになったという
ので製作のもたつきがあったのだろう。もしかしたら1)TPTの公演はいつもチケット
売り上げがいいので、ナインも大丈夫だろう、という楽観視 もしくは
2)宝塚出身女優が多いのでそちら経由で「さばける」と甘く見ていた、のかもしれない。
シアターゴーアーズの間では「本当に公演やるのか?」とまで囁かれていたのだが(笑)
公演初日1ヶ月前にやっとチケットが販売になって、結局全てが後手後手になったため
興行的に成功しなかった。
なのに、もう去年の時点で再演が決まっていたというのだから、日本の演劇界って
不思議~。やっぱり「投資」によって公演が成り立っているのではないからでしょうね。
そしてここで褒めたいのはTPTの「失敗から学ぶ」という姿勢だ。
今回、TPTは去年のマーケティングのひどさを撤回すべく、
毎日86000人が読む「ほぼ日刊イトイ新聞」にナインを取り上げてもらって、擬似
スポンサーみたいなことをしてもらっている。驚くことに「ほぼ日」の担当者はナインを
去年見ていない。見ていないのに「とてもいい舞台と聞いているのに、あまり人に知られて
いなくて残念だから今年は応援しよう」と「ほぼ日」のチケット枠まで設けてしまっている。
やられた~、ビッグリバーの時にこの手があったのに!(結局それかい)
でもさ、ちょっと誤解を招くようなことが書いてあるんだよね。
(引用部分始まり)
A: 主催のtptって、
大きな組織じゃないからねえ。
B: きっと(宣伝に)手が回らなかったんだろうね。
でもその大きくないカンパニーが
ブロードウェイの演出家を呼んで、
日本の一流の役者を集めて、
かんっぺきな舞台装置を組んで、
生オーケストラも使って、
大劇場を借りて‥‥、
ほんとうにほんもののミュージカルを
やっちゃうんだから‥‥それって‥‥
A: ‥‥む、無茶だよね? (引用終わり)
TPTって劇場は小さいけど、演劇界では有名だし、ルヴォー演出はこれが初めてってわけでもないし、借り小屋っていうのは初めてかもしれないけど、創立10周年かなんかだよね、サポーターグループ(有料会員制)もいるし、なんか無名のカンパニーが手弁当でやっている、っていう感覚とは全然違うと思うんだけどね。第一、去年の興行が失敗したのに、それでも再演予定がもう立っていた、っていうところから、ちゃんとバッカーがいるんじゃん、ってわかるんですけど。
でもなんの関わりもない(と、一応言っているからそういうことにしておきましょう、もしかしたら
関係者と糸井さんが知り合いかもしれないけどね)団体の、それもfor profitの団体の
宣伝を買ってでてくれる「ほぼ日」、デフウエストシアターが再来日したらよろしくね~(笑)。
始まる。去年の興行成績はビッグリバーに負けず劣らず(笑)といったぐらい散々なもの
だったらしいが、これはひとえに製作チームの責任ではないか、と私は思っていた。
というのも、まず公演日が発表になってからほとんど前宣伝のようなものがなく、
チケット販売日さえなかなか発表にならなかった。これにはキャストが決まるのが
遅かったせいもあると思うし、ルヴォー指導のワークショップもどたキャンになったという
ので製作のもたつきがあったのだろう。もしかしたら1)TPTの公演はいつもチケット
売り上げがいいので、ナインも大丈夫だろう、という楽観視 もしくは
2)宝塚出身女優が多いのでそちら経由で「さばける」と甘く見ていた、のかもしれない。
シアターゴーアーズの間では「本当に公演やるのか?」とまで囁かれていたのだが(笑)
公演初日1ヶ月前にやっとチケットが販売になって、結局全てが後手後手になったため
興行的に成功しなかった。
なのに、もう去年の時点で再演が決まっていたというのだから、日本の演劇界って
不思議~。やっぱり「投資」によって公演が成り立っているのではないからでしょうね。
そしてここで褒めたいのはTPTの「失敗から学ぶ」という姿勢だ。
今回、TPTは去年のマーケティングのひどさを撤回すべく、
毎日86000人が読む「ほぼ日刊イトイ新聞」にナインを取り上げてもらって、擬似
スポンサーみたいなことをしてもらっている。驚くことに「ほぼ日」の担当者はナインを
去年見ていない。見ていないのに「とてもいい舞台と聞いているのに、あまり人に知られて
いなくて残念だから今年は応援しよう」と「ほぼ日」のチケット枠まで設けてしまっている。
やられた~、ビッグリバーの時にこの手があったのに!(結局それかい)
でもさ、ちょっと誤解を招くようなことが書いてあるんだよね。
(引用部分始まり)
A: 主催のtptって、
大きな組織じゃないからねえ。
B: きっと(宣伝に)手が回らなかったんだろうね。
でもその大きくないカンパニーが
ブロードウェイの演出家を呼んで、
日本の一流の役者を集めて、
かんっぺきな舞台装置を組んで、
生オーケストラも使って、
大劇場を借りて‥‥、
ほんとうにほんもののミュージカルを
やっちゃうんだから‥‥それって‥‥
A: ‥‥む、無茶だよね? (引用終わり)
TPTって劇場は小さいけど、演劇界では有名だし、ルヴォー演出はこれが初めてってわけでもないし、借り小屋っていうのは初めてかもしれないけど、創立10周年かなんかだよね、サポーターグループ(有料会員制)もいるし、なんか無名のカンパニーが手弁当でやっている、っていう感覚とは全然違うと思うんだけどね。第一、去年の興行が失敗したのに、それでも再演予定がもう立っていた、っていうところから、ちゃんとバッカーがいるんじゃん、ってわかるんですけど。
でもなんの関わりもない(と、一応言っているからそういうことにしておきましょう、もしかしたら
関係者と糸井さんが知り合いかもしれないけどね)団体の、それもfor profitの団体の
宣伝を買ってでてくれる「ほぼ日」、デフウエストシアターが再来日したらよろしくね~(笑)。
by quast
| 2005-04-30 06:38
| 日本の演劇情報
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Comments(2)