オズの魔法使い@ミュージックサーカス 2004年7月10日
原作:L・フランク・ボーム
音楽:ハロルド・アーレン,E・Y・ハーバーグ
演出、振付:ジェームス・ロッコ
音楽監督:スティーブン・スミス
衣装:スティーブン・ハワード、ボブ・ミラー
美術:マイケル・シュエイカード
照明:パミラ・グレイ
音響:ロバート・セレノ
動物調教:ビル・バーロニ
ドロシー・ゲイル:ジュリアナ・アシュレイ・ハンセン
トト:スニッカーズ
エムおばさん、グリンダ北の国の魔女:テリー・ビブ
ヘンリーおじさん、ウィンキー将軍:ダグ・カーフレ
ハンク、カカシ:ジョン・ビソム
ヒッコリー、ブリキ男:チャッド・ボーデン
ジーク、ライオン:エリック・レビトン
ガルチ女史、西の国の魔女:メアリー・ガッジィ
マーベル教授、魔法使い:ゼール・ケスラー
ニッコー:ジョーダン・バス
私はブログでいつも、近年のブロードウェイは映画でヒットしたものをすぐにミュージカル化したがる(ヘアスプレイ、サタデーナイトライブ、フルモンティ、ビリー・エリオット、ライオン・キング等)と不服をいっているが、The Wizard of Ozはその傾向のハシリだろう。1939年のジュディ・ガーランド主演によるMGMの大ヒット同名の映画を舞台化したものだ。しかし、実際のところ1903年にL・フランク・ボームの原作を基にしたミュージカルがブロードウェイで上演されていた(現在親しまれているバージョンとは違うもの)。このときの作詞はボーム自身が書いたものだった。
もうあまりに映画が有名で、ストーリーの説明をする必要もないと思うが、「青い鳥」と同じテーマで「一番大切なものは自分の家庭にあって、そこで見つけられないのならどこにもない」というものだが、それをドロシー自身が悟るまで、カカシ、ブリキ男とそして臆病なライオンと共に旅をしてオズの魔法使いに会いに行くというストーリー。
このプロダクションはミュージックサーカスではなんと8回目の上演になり、人気のほどを示している。2004年のシーズンの幕開けに選ばれ、ファミリーミュージカルとして、12歳以下の子供は半額という嬉しい計らい。
開演前に友人と話していたりして、全然プレイビルを読まずに望んだら後々になるまでエムおばさんとグリンダが同一人物と全く気がつかなかった。というのも、もちろん衣装がまったく違うというのもそうだけれど、エムおばさんの演技が控えめすぎてというか、引きすぎているというか、きっとグリンダになったときとの差を出すためだとは思うけれど、観ているとき「なんでこの人がこの役に選ばれたのかわからない」と思うほどサエなくって、がっかりしていたのだ。テリー・ビブといえばブロードウェイの「オペラ座の怪人」でクリスティーヌを1000回以上も演じている女優だ。
作品としてはストーリーは知っているので、円形の舞台でどう演出するのか、というのが興味あったのだが、袖のない舞台でのこの作品の上演にはやはり難しいものがあった。何故なら、(これはどの作品でもすることだけれど)場面の転換や装置の変更の時いちいち暗転にしなくてはならず、それがこの作品の場合かなりブチブチに集中力を切らしてしまう結果になってしまった。ストーリーを知らない作品だったら暗転が使われても「次は何が起こるのだろう」という期待感を持続することができるが、きっとこれは話を知っているだけに、次はどう見せるのだろうという思考の先走りがおこりがちというのも影響しているとは思う。だから2幕が必要以上に冗長に感じられた。
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音楽:ハロルド・アーレン,E・Y・ハーバーグ
演出、振付:ジェームス・ロッコ
音楽監督:スティーブン・スミス
衣装:スティーブン・ハワード、ボブ・ミラー
美術:マイケル・シュエイカード
照明:パミラ・グレイ
音響:ロバート・セレノ
動物調教:ビル・バーロニ
ドロシー・ゲイル:ジュリアナ・アシュレイ・ハンセン
トト:スニッカーズ
エムおばさん、グリンダ北の国の魔女:テリー・ビブ
ヘンリーおじさん、ウィンキー将軍:ダグ・カーフレ
ハンク、カカシ:ジョン・ビソム
ヒッコリー、ブリキ男:チャッド・ボーデン
ジーク、ライオン:エリック・レビトン
ガルチ女史、西の国の魔女:メアリー・ガッジィ
マーベル教授、魔法使い:ゼール・ケスラー
ニッコー:ジョーダン・バス
私はブログでいつも、近年のブロードウェイは映画でヒットしたものをすぐにミュージカル化したがる(ヘアスプレイ、サタデーナイトライブ、フルモンティ、ビリー・エリオット、ライオン・キング等)と不服をいっているが、The Wizard of Ozはその傾向のハシリだろう。1939年のジュディ・ガーランド主演によるMGMの大ヒット同名の映画を舞台化したものだ。しかし、実際のところ1903年にL・フランク・ボームの原作を基にしたミュージカルがブロードウェイで上演されていた(現在親しまれているバージョンとは違うもの)。このときの作詞はボーム自身が書いたものだった。
もうあまりに映画が有名で、ストーリーの説明をする必要もないと思うが、「青い鳥」と同じテーマで「一番大切なものは自分の家庭にあって、そこで見つけられないのならどこにもない」というものだが、それをドロシー自身が悟るまで、カカシ、ブリキ男とそして臆病なライオンと共に旅をしてオズの魔法使いに会いに行くというストーリー。
このプロダクションはミュージックサーカスではなんと8回目の上演になり、人気のほどを示している。2004年のシーズンの幕開けに選ばれ、ファミリーミュージカルとして、12歳以下の子供は半額という嬉しい計らい。
開演前に友人と話していたりして、全然プレイビルを読まずに望んだら後々になるまでエムおばさんとグリンダが同一人物と全く気がつかなかった。というのも、もちろん衣装がまったく違うというのもそうだけれど、エムおばさんの演技が控えめすぎてというか、引きすぎているというか、きっとグリンダになったときとの差を出すためだとは思うけれど、観ているとき「なんでこの人がこの役に選ばれたのかわからない」と思うほどサエなくって、がっかりしていたのだ。テリー・ビブといえばブロードウェイの「オペラ座の怪人」でクリスティーヌを1000回以上も演じている女優だ。
作品としてはストーリーは知っているので、円形の舞台でどう演出するのか、というのが興味あったのだが、袖のない舞台でのこの作品の上演にはやはり難しいものがあった。何故なら、(これはどの作品でもすることだけれど)場面の転換や装置の変更の時いちいち暗転にしなくてはならず、それがこの作品の場合かなりブチブチに集中力を切らしてしまう結果になってしまった。ストーリーを知らない作品だったら暗転が使われても「次は何が起こるのだろう」という期待感を持続することができるが、きっとこれは話を知っているだけに、次はどう見せるのだろうという思考の先走りがおこりがちというのも影響しているとは思う。だから2幕が必要以上に冗長に感じられた。
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by quast
| 2004-08-14 01:14
| 観劇レポート
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Comments(5)
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UKaye at 2004-08-15 00:54
よい魔女は、元ネタからちゃんと、"Glinda"の名前で登場してますよね。"Elphaba"はなかったですよね。で、"北の魔女"Nessaroseは、ジュディ版のDVDの訳では、悪い魔女の「姉」となっていましたが、"sister"としか発音されていないような。Wickedは、某サイトで「妹」と説明されてますが、ハッキリ妹だとわかる台詞、あるんでしょうかね。私の英語力じゃ、わかりませんでした。
Wickedつながりで、Brooklynの主演女優エデン・エスピノサは、Wickedのオリジナル・キャストとして紹介されていますが、役は、Elphabaのスタンバイ。今まで、私は過去2度とも、Idinaで観ましたが、Idinaが立たなかった日、あるんでしょうかね。Brooklynが事実上のBWデビューですね。
Wickedつながりで、Brooklynの主演女優エデン・エスピノサは、Wickedのオリジナル・キャストとして紹介されていますが、役は、Elphabaのスタンバイ。今まで、私は過去2度とも、Idinaで観ましたが、Idinaが立たなかった日、あるんでしょうかね。Brooklynが事実上のBWデビューですね。
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yukazow at 2004-08-15 03:21
イディーナの喉の調子が途中で悪くなり、その公演の第2幕からアンダースタディで見ましたよ。似た感じに歌っていたし上手かったですが、彼女目当てで来ていた子(隣にいたティーン)は大パニックに。上演中に友人に携帯メールでやりとりし始めちゃうし、うるさく文句いうし、目そむけているし、当然拍手しないし。誰か注意してくれ〜と思いました(^-^;;; 失礼な子でした、まったく。
もちろん残念がってる人は他にも居ましたが、エデンはエデンでよかったという感じの声が多かったでし。
もちろん残念がってる人は他にも居ましたが、エデンはエデンでよかったという感じの声が多かったでし。
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sabretoothjapan at 2004-08-15 20:31
割り込みレスごめんなさい。
Nessaroseは本当に妹かという話ですが、"Popular"の前だったと思いますが、ElpahbaがGalindaへの打ち明け話の一部として、母親がNessaroseを身ごもっているときに、父親はElphabaのように肌が緑色にならないように白い乳液を出す草だけを母親に食べさせた、その結果栄養不足でNessaroseがあのような体で生まれたのだと語るシーンがあったはずです。
また、Elphabaという名前は"Wicked"の原作者のGregory Maguireが、「オズ」の原作者の頭文字LFBをもじって作り出したものです。
Nessaroseは本当に妹かという話ですが、"Popular"の前だったと思いますが、ElpahbaがGalindaへの打ち明け話の一部として、母親がNessaroseを身ごもっているときに、父親はElphabaのように肌が緑色にならないように白い乳液を出す草だけを母親に食べさせた、その結果栄養不足でNessaroseがあのような体で生まれたのだと語るシーンがあったはずです。
また、Elphabaという名前は"Wicked"の原作者のGregory Maguireが、「オズ」の原作者の頭文字LFBをもじって作り出したものです。
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UKaye at 2004-08-15 21:11
yukazowさん、sabretoothさん、ありがとうございました。さすが、クワストさんのサイトに集まる方々、しっかりご覧になってますね。お二方のブログにもお邪魔しますので、よろしくお願いします。
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quast at 2004-08-16 01:52
ゆか蔵さん、さいばーさん、フォローレスありがとうございました。なにせウィキッドは観ていないので(っていうか観ていない作品いっぱいあるけど)細かいことまではお答えできず、すみません、U.kayeさん。