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Percision and Order
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インターミッションって?
インターミッションという用語は舞台芸術などで、幕間の休憩という意味です。ここでもホッと一息していってください。

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Wicked Promotion Event!

昨今のブロードウェイで大ヒットしている作品、と聞かれたらWicked, The Lion King, Jersey Boysと名前が挙がってくると思うけれど、The Lion Kingはオープンしてから12年たってもいまだにチケットの売り上げはいいけれど、トニー賞を受賞してからコンスタントに毎週売り上げ率が100%を「超えて」いるのはWickedぐらいだろう。(夏が終わってやや100%を最近切っているけれどね)Jersey Boysも善戦しているけれど、やはり対象になる観客の幅が広いのはWickedだし、いまやブロードウェイを入れて7箇所で同時上演されている。
国内ツアーも2カンパニーが回っていて、ひとつのほうは一箇所に長くいるsit downカンパニーで、9月のはじめまでサンフランシスコに1年以上いた。

そのWickedが2012年5月に地元に来る、ということでプロデューサーが今年グループセールス(団体客)を申し込んだ人をプロモーションイベントに呼んで、私も出席してきた。






場所はいつもツアーが上演される劇場で、そこのオーケストラ席を開放して好きなところに座っていいので、私は前から3列目のセンター(笑)。隣に座った人は「普通ならこんな席替えないわよね」なんていってた。

ざっとみて250人弱の人がいたかもしれない。プレゼンテーションが始まると、まず地元の招聘プロデューサーが挨拶して、そのあとWickedのプロデューサー(David Stone)がWickedとはどんなテーマか、とちょっと話した後もう一人のプロデューサーがビデオで挨拶し、その後作詞作曲家のステファン・シュワーツがWickedを考え付いたきっかけ、みたいな裏話をして、またプロデューサーに戻り、そのあとLAとSFでエルファバを演じていたTeal WicksがWizard and Iを私服で歌った。彼女は実は地元出身で、後で「自分がこの舞台に立っているなんて信じられない」などと話していた。

そのあと「世界各地で愛されている」(笑)Wickedのビデオプロモーションが上映され、日本のプロダクションもちょっと映っていた。そしてエルファバとグリンダが友情を確かめ合ったFor Goodを先ほどのTealとブロードウェイやシカゴでグリンダを演じたAnnaleigh Ashford(Legally BlondeでMargoを演じていた人)が歌った。Tealはこの人のエルファバは見てみたい、と思わせる歌唱力。地元にツアーが来るときにまたキャストされるといいけど。

最後に質疑応答みたいなのがあって、映画化の予定は?ときかれて、それはあるけれど2016年ごろになるかもと答えていた。そのころじゃいくらなんでもチェノやイディーナは無理ね(笑)。

このプレゼンテーション終了後、ロビーでは軽食のフィンガーフードが並べられていた。それもWickedにちなんだレシピばかり。ブルーコーンのチップスを魔女のとんがり帽子の形に焼いて、その中にグァカモレを入れたもの、アボガド入りのガスパチョ(おいしかった!!)、案山子の形に似せた串もの、などなどだ。

帰りにはおみやげで、グリーンのミニトート、黒地にWickedとプリントしてあるTシャツ、ピン、ステッカーとカラーの二つ折りのチラシをもらって、いやはやお金かけてるね(笑)とびっくり。地元はとても保守的な街なので、Spring Awakeningを去年招聘したときかなり売り上げに打撃があったらしい(笑)。だからこのWickedで取り替えそう!とがんばっているのかも。

ところで私はWickedは全国ツアーでSFに戻ってきたときにしかみていない。つまり一度だけ。ブロードウェイでもパスしまくっている(笑)。嫌いな作品ではもちろんないし、CDも持っている。でも期待が大きすぎたのか、実際に舞台を見たときキャストのパフォーマンスには満足したけれど、「うーん、セットも大掛かりでコスチュームも凝っているけど、全体的な感想としては飾りは凝っているけど大味のデコレーションケーキみたい」という感想を持ったので、もう見なくてもいい、と先日までSFにいたカンパニーは1年間もいたのに一度も見なかった。

そして今日プロデューサーの話を聞いたり、プロモビデオを見たりしているうちに、なぜWickedを避けてきたかわかった。この作品は「オズの魔法使い」に出てくる魔女がどうしてあのようになった(プロローグ編)みたいな話なんだけれど、もちろんそれは設定であって、中身は「人を見かけだけで判断してはいけない」「友情によって人は成長する」「自分自身を信じればunlimitedな可能性が広がる」「どんな話にも表と裏があってそれは白黒つけられるものではない」というようなテーマが物語の中にちりばめられている。

「オズの魔法使い」では悪者で嫌われ者だったエルファバはWickedではUnderdog(負け犬)で、観客の同情を買い、声援を受ける。幅広い年齢層から支持を得ているのは、どんな世代でもエルファバのおかれている状況に自分の過去を重ね合わせることができるから、また、グリンダは「いるいる(もしくはいたいた)、ああいうタイプの女(笑)」と憎みきれない敵役のようにうまくキャラクターが作られている。

プレゼンテーションで久々にナンバーを聞いて、そうそうメロディアスな楽曲だったよね、と思い出しながら、これこそ一般大衆に受け入れられてブロックバスターになる作品なんだろう、と思った。コンプレックスに見せかけてはいるけれど、実はシンプルでストレートなテーマ。ほぼ勧善懲悪で最終的には予定調和。だから私には退屈に感じられたのだ。私は「ほらほらすごいでしょう、感動するでしょう」と押し付けられたりするような舞台は苦手だから。自分でスノッビーなことはわかっているけれど、プロモビデオで「この作品は最高!」とか人々が言っているのを見ていると「いや、他にももっといい作品があるんだけどな」って思ってしまう(笑)。

それでもWickedがほかのメディア(GleeとかUgly Bettyとか)で取り上げられて、それをきっかけにいままでミュージカルなんて見たことない、という人が劇場に足を踏み入れるきっかけになるのなら、私は大歓迎だし、もちろん2012年に地元にきたら、グループを引き連れて見に行く予定だ。
by quast | 2010-09-29 10:59 | その他の演劇 | Comments(0)